尾野寛明/(有)エコカレッジ・地方創生事業

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「災害看護でまちづくり」出版されました(4/24)

西日本豪雨から3年間の密着の記録を書き溜めてまして、このたび本になりました。
「災害看護でまちづくり ~ 西日本豪雨の被災地・真備 ある訪問看護師の巻き込み型復興」(尾野寛明・片岡奈津子、木星舎、2022年)

舞台は岡山県倉敷市真備町の「そーる訪問看護ステーション」。2018年7月の豪雨災害で事業所も代表片岡さんの自宅も被災してしまいました。そんな中で自分のことを放ったらかしにして周囲の物資配布や健康づくりや居場所づくり、防災活動に奔走している。これは記録として残さねばならないと定期的に通うことを決めたのでした。

ドタバタで行き当たりばったりで不条理なことに場をわきまえず怒り散らす片岡さんなんですが、気づくと色々な人が巻き込まれていて楽しい場が作られている。記憶が曖昧になりつつある復興現場の出来事を時系列に整理し、その顛末を30人以上のインタビューを通して描き出しました。立ち話だけで言えば100人以上になると思います。

たくさんの医療福祉関係者が復旧のために奔走し、たくさんの住民の懸命な活動が大きな力になりました。表に出ている以上に声にならない声が山ほどあることに気付かされました。
過酷な避難所生活、炎天下の屋外作業、そういった中でどうやって健康被害を防ぐか。それを何年も支えていくのも災害看護の大きな役割ということです。発生直後に負傷者を救護して、というイメージがありますが、それだけではない。

何年も続く活動が人の輪になり、場になり。これってまちづくりだよねと。災害看護の専門家と対話を重ねるうち、医療福祉をこれから学ぶ若い学生に届くようなテキストを作ろうという話になりました。

防災も大事なキーワードだけれど、なんとなく面倒。ただ楽しくやっているとそれが人々を寄せ付ける魅力あるまちづくりにもつながる。で、何故かそれを広めているのが片岡さんという肩書も何もない看護師。たった一人の現場の専門職が国と政策まで作ってしまえる時代になっている。そんなことをストーリーとして読み取ってもらえたらと思って書きました。

いち早く記録として残すことを主眼においているのと、入門編の内容なので物足りないところはあると思いますが、これをたたき台に多くの方が焼き直ししてもらえると嬉しいです。絵心のある方がおられたらぜひ片岡さんを主人公に漫画にしてやってください。

災害看護でまちづくり – 西日本豪雨の被災地・真備 ある訪問介護師の巻き込み型復興(尾野寛明・片岡奈津子、木星舎、2022年4月)



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