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補助金に頼らず、長期的に週末ヒーロー育成講座を実施するには?

2023.2.17 2023.2.17

ありがたいことに今年も全国各地で週末ヒーロー養成講座を開講しております。

さて、この記事では「週末ヒーロー育成講座の導入」をお考えの民間団体の方、地方自治体の担当者の方に向けて、講座開講までの具体的な方法について解説します。

週末ヒーロー育成講座を助成金ありきの「一時的なイベント」として実施するのではなく「長く、じっくりと」実施する方法についてお話ししますね。

導入をご検討中の方に向けて、専攻事例や「初年度の運営費を支援する制度」も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

なぜ、続かないのか?助成金に頼ってしまうのか?

大前提として「助成金に頼ってはいけない」と言いたいのではありません。

●多くの方にとってよりよい暮らしに活用する
●自分のほっとけないテーマを通して積極的な社会参加を促す。

そんな素敵な活動を実現する手段として助成金を活用することは、私も大いに賛成です。

しかし、中には目に見える成果に追われるあまり、本来の目的を見失ってしまうことがよくあります。

●「なんとかしてセミナーを実施する」
●「継続の見通しがつかないまま、NPO法人を設立」

上記のような場合は、地盤が固まっていないにもかかわらず焦って無理な状態のまま活動がつづき、継続的な講座の実施は難しくなってしまいます。

では、必要以上に助成金に頼ってしまう「継続困難な状況」は、にはどんな背景があるのでしょうか。

①人材育成=すぐに結果が出づらい

人や地域を育てるためにはとにかく時間が必要です。

新たに事業を始めるチーム内でのすり合せはもちろん、地域の方々に「事業内容」や「効果」を理解してもらうためにも時間がかかります。

週末ヒーローの活躍をじっくりと見つめると、目に見えない地域への波及効果(共感)がたくさんあるものです。

②目先の数を追う「無理な起業」になっている

「受講した結果、◯件起業しました!」と数字的な結果や成果などの見せ方にこだわってしまう状況も、よく見受けられます。

確かに目標を目指して取り組むことは大切ですが、目先の数だけを追ってしまうと本質的な「地域の課題解決」から遠のいてしまいがちです。

無理に起業する、数だけ追うだけが適切な手段・方法ではないですよね。

③担当者が単独で進めている

少し資金繰りのお話しとは離れますが、講座開始までなんとか漕ぎ着けても「担当者が1人だけ」の場合、うまくいかないことが多いですね。

事前に運営協議会を設置するなど、運営の形態を決めておくとスムーズです。参加者が講師ありきではなく、一緒に開催する一員として参加できる雰囲気づくりにも繋がりやすくなります。

さまざまな人に助けを借りつつ、進めていきましょう。

このようにあくまでも無理して成果や短期的な結果を求めるのが本質的な解決ではないと感じます。町をよくしたいという「ちょっとしたおせっかい」だって立派な社会貢献。

だからこそ、無理をすることなく始め、周囲からの理解を得るための「十分な期間の確保」がとても大切です。

「ほぉ、いい活動だ」と思ってもらえたら、活動を後押しする寄付や人々からの応援・共感がじわじわと集まってくるような「枠組み」として、今後も週末ヒーロー育成講座が実施できるとうれしいですね。

補助金に頼らず「週末ヒーロー育成講座」を実施するには?

 実際に予算の確保が難しいなか、「週末ヒーロー育成講座」を導入するにはどんな方法があるのでしょうか。

民間団体が実施する場合と地方自治体が導入する場合に分けて解説します。

民間団体の方が「週末ヒーロー養成講座」を導入する場合

民間団体の方が講座を実施する場合は、「自治体の助成金を1年目のみ活用する」「連絡協議会の支援制度を活用する」「古本の寄付を活用する」の3つの立ち上げ方が考えられます。

最終的には補助金に頼らず、継続的に講座を実施するべく「古本の寄付」を活用しつつ、講座と各種事業を実施していきます。

「古本の寄付」については記事の後半に事例を紹介していますので、ご覧ください。

地方自治体で「週末ヒーロー養成講座」を導入する場合

地方自治体に導入いただく場合は、「自治体独自の予算」で開始するか「担い手育成連絡協議会」のこれらのどちらかで開始することがほとんどです。

また、各種助成金を申請する際のアドバイスなどもおこなっていますので、依頼いただく際に併せてご相談ください。

「古本を活用した寄付」に関しましても、お問い合わせいただいた後に事前の打ち合わせなどで導入方法などを詳しくお伝えいたします。

「担い手育成連絡協議会の支援」の詳細につきましては記事の後半で紹介しますね。

スムーズな導入をサポートする「担い手育成連絡協議会の支援」について

「担い手育成連絡協議会」は、週末ヒーロー育成講座を開催する全国28カ所の運営協議会が加盟中です。

この協議会では、新たに「週末ヒーロー育成講座」の開催を検討する民間団体・地方自治体に向けて運営のサポートを行う制度を設けています。

この制度を活用することで、少ない負担額での「週末ヒーロー育成講座」開催ができます。

「担い手育成連絡協議会」のサポート内容

主なサポート内容・概要は以下の通りです。

1:講座運営費用を「担い手育成連絡協議会」が全額支援し、その後の継続的な運営サポートをおこなう。

2:講師(尾野)費用全額支援

3:講師(尾野)旅費全額支援

 ※そのほか会場費用やチラシなどの諸費用は実費負担となります。

募集概要

●募集時期:年1回、3〜4月ごろ実施予定
●説明会:毎年3月に実施予定
●事前にフォームよりお問い合わせいただきますと、申請に関する必要事項を募集開始時期が決まり次第、当方からご連絡いたします。

先行事例ご紹介

全国28地域で開催している「週末ヒーロー育成講座」ですが、導入を検討中の方はまず開催地域を見学するのがおすすめです。

特に高松、尾道、加賀、越谷などは「週末ヒーロー育成講座」を長期的に開催できている良い例です。

ただ、それぞれの開催地域ごとにその地域の状況にフィットした運営形態を模索し、今の運営にたどり着いています。

各開催地域の週末ヒーローの活躍の様子をまとめた書籍「私を作るまちづくり」もぜひご一読いだだけると嬉しいです。

千葉県いすみ市:古本を活用した地域活動の例「い鉄ブックス」 

週末ヒーローについて

さいごに

補助金に頼らず、継続的に週末ヒーロー養成講座の導入を行う方法とその流れについて解説してきました。

とはいえ、初めての講座導入などは実施までにたくさんの期間と労力が必要です。

少しでも実施にご興味のある方は、ぜひ下のお問い合わせからご相談ください。

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